“うまこ”のカウンセリングルーム

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地元の独自性と普遍的な価値

今週のお題「これって私の地元だけですか」

地元の独自性と普遍的な価値

 

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瑞穂は都会の大学に進学するために地元を離れて2年が経った。大学の友人たちとの交流の中で、彼女が育った地元の文化や習慣が他の地域とは大きく異なることを次第に意識するようになった。

 

「夏には全員で川に飛び込んで涼むんです。」「ウチの地域では、成人式の日に特定の歌を全員で歌うんですよ。」といった話をするたびに、「それ、瑞穂ちゃんの地元だけじゃない?」と友人たちに言われることが増えた。

 

そのたびに瑞穂は、自分の背景や文化が特異なものなのか、それとも他の地域にも似たような習慣があるのか、と混乱していた。そこで彼女は、大学の心理カウンセリング室に足を運ぶことにした。

 

「先生、私の地元の習慣や文化って、他の地域にはないものばかりなんでしょうか?」

 

カウンセラーの馬猿先生は微笑みながら答えた。「瑞穂さん、それぞれの地域や文化には、その場所独特の習慣や風物があります。それがその地域の魅力でもあります。しかし、異なる文化や習慣の背後には、人々の普遍的な感情や願いが隠れていることも多いのです。」

 

瑞穂は考え込んだ。「つまり、私の地元の習慣が他の地域にないかもしれないけれど、その背後の感情や願いは、どこにでもあるものなんですか?」

 

馬猿先生は頷きながら続けた。「そうです。例えば、成人式の歌の背後には、新たなスタートを迎える若者たちの期待や不安があるでしょう。それは瑞穂さんの地元だけでなく、全国のどこにでも共通するものです。」

 

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「これって私の地元だけですか」という疑問の背後には、独自性と普遍性、自分のアイデンティティと他者との関係性が絡み合っている。心理カウンセリングは、それらの複雑な感情や悩みを解きほぐし、自分自身をより深く理解するための手助けをする場所である。